ダークナイト

アメリカでの売上高動員数だかが、タイタニックについで2位だとか? そのわりに(日本では)まだ話題になってない。
2時間半以上と長かったが目を離せなかった。長いとは思ったけど中身も濃かった。ジョーカーが魅力的過ぎ。ジョーカーを演じたヒース・レジャーは今年一月に28歳(? そんなに若いんだ!)でなくなったんだそう。彼の死と直接関係はないんだろうけど鬼気迫る演技だった。何かに乗り移られてそのまま鈍い殺されたんじゃないかと感じてしまう位。
(以下一部ネタばれ)
「究極の悪」の前に「正義」は無力(全く無な訳ではないけど勝てない)だ、というメッセージになってしまっているような気がするんだけどいいのかな。「金が欲しい」とか「XXが憎い」ということが原因の犯罪は何となく対処の使用がある気がするんだけど「悪が好き」(だから別に金はいらないんだ、という下りもあった)といわれるとどうすればいいのか途端に不安になる。あげくの果て「バットマンを殺してしまうとつまんないから、殺すのをやめた」とかいわれてしまうと、正義の味方のバットマンはジョーカーの手のひらの上でもてあそばれているだけなのではないかという気さえする。
映画に間に合わせようと20世紀少年を読み返しているのだが、「ところで悪者の目的ってなんだろう?」「えーと..... やっぱり世界征服でしょ?」という下りがあった。これはこれで成就してしまうと困るんだけど、まだ対処のしようがあるし、「馬鹿げている」と一笑に付すこともできる。「この待ちの中で誰かを殺したり、金を巻き上げたり、正義の側にいる人を裏切らせたりしつづけるよ」といわれると、妙に現実味があって気味が悪い。