夜行

ワゴンリーという外資の会社の運行で「清潔で快適」とガイドブックには書いてあるのだが、実際の車両を見ると外見はぼろぼろ、なかはきれいだがなんだか薄暗い感じ。二人部屋の個室を最初は一人で使えていたのでちょっと贅沢な感じ。車掌さんがいろいろと世話をしてくれるのだがなんとなく味わいのある人で好感が持てた。食事もついていたが、飛行機の機内食のようなもの。味は、うまくは無い。
ボリュームらしきつまみがあったので何かと思ったら車内のBGMらしい。チャンネルはない。聞いてみるとなんだか30年位前のスタンダード。"Feeling"とか。ひょっとして、MCハマーがペプシのコマーシャルでちょっとだけ歌っていた"Feeling"(Cokeとの比較広告みたいだったやつ)とハイファイセットが歌っていた"Feeling"は同じ歌なんじゃないか、と思った。今度調べてみよう。
途中ルクソールから韓国人が同室に乗ってきた。三人組の一人らしい。「英語は苦手」とかしきりと恐縮しているのでなんだか話しかけにくい。Industrial Designをやっているそうで、来年から始まる2年の兵役のあと日本でさらに勉強してホンダでデザイナーとして働きたい、らしい。2年の兵役...果てしなく長く感じられる。しかし英語がしゃべれない、でよく旅行するよな、と思ったが、15年ほど前に友達と始めてニューヨークに行ったときは似たようなものだったな。「苦手で」と会話避けるよりは、わからないなりにしゃべったほうがいいんだな、と改めて思う。
彼らはうらやましいことにホテルでアフリカカップ決勝を見ていたらしくしかもエジプトが買ってしまったらしい! おめでとうエジプト! 明日は俺に優しくしてくれ!
何しろ3時おきなので、10時ごろに寝てしまう。朝起きたら、違う人が寝ていてびっくり。「彼は英語が苦手だから変わってあげた」とのこと。いいのか、それで? その程度のチャレンジ精神ではホンダは遠いぞ。しらないけど。